さうすぽー

ビール・ストリートの恋人たちのさうすぽーのレビュー・感想・評価

3.3
自己満足点 63点

まず、映画のポスターを見たときに一瞬で心惹かれました。

パステルカラーとブルーのコントラストが印象的な2人のショット!
観た後に思ったのですが、この二つの色はこの映画のイメージそのものだと思いました。

男女二人の関係を模した甘酸っぱいパステルカラー、
当時の黒人の背景を模した切なさのブルー。
まさにこの映画を彩った二色だったんですね!

アカデミー賞作品賞を勝ち取った「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス監督の新作映画。
描いているのは社会派の側面が強いですが、ジャンルは恋愛映画ですね。

「ムーンライト」は個人的に好きな方の映画です。
内容は凄く奥深くて、映像もそれなりに綺麗でした!

今回の映画は映像の美しさにさらに磨きがかかったように感じます。
光の差し具合や水の中のシーンも絶妙です。
特にヒロインのティシュと、恋人のフォニーのシーンはロマンチックに映えていました。
夜の街で道にそって歩く場面や、二人が街中で喜びながら抱き合う場面等、凄く絵になるものばかりです。
だから映像だけを観ると満点クラスです。

演技面でも、主役カップル二人の演技も良かったし、アカデミー賞助演女優賞を取ったお母さん役のレジーナ・キングも本当に良かったです。

ただ、恋愛ものとして観るとあまり印象には残らなかったです。
確かにロマンチックに映してはいますが、二人が初めから付き合ってた事もあってかそこまで応援したくなる気持ちも沸かなかったです。
もう少し恋人になるまでの過程もあって良かったのでは?

また、ヒロインのナレーションを多用していました。
ナレーションを使うよりは、映像で見せてほしかったです。
(特にヒロインの恋人が逮捕されるときは)

凄く観ている分には美しい映画なのですが、印象深いストーリーやキャラクターがあまり無かったので少し過大評価され過ぎにも思いました。