本作もBLM関連作品として鑑賞されているものであるが、内容はいかにもJ・ボールドウィンらしいものであった。｢ムーンライト｣と同じくジェンキンス監督は黒人の美しさの描き方やそれに伴う音楽のチョイスに関してはピカイチなのだが、前作と同じく"語りすぎ"ているように感じられた。内容を濃くするというよりかは一つ一つの描写に力を入れるスタンスを彼が心がけていることはひしひしと伝わってくるのだが、その肝心な描写もなにか言語過多になってしまう。そのあたりが彼の敬愛するウォン・カーウァイ作品との違いなのだろう。
http://www.ele-king.net/review/film/006783/
