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スリー・ビルボードのstandfieldのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.2
最愛の娘を亡くして数ヶ月。未だに警察が真犯人を割り出せない現実に憤った母親が、嫌がらせの看板を作成。警察がそれに対抗するようになって以降、思わぬ展開を生み出していく。

主人公側だけでなく、警察側の人間のドラマもしっかり描かれており、誰が善人か、誰が悪人かと容易に区別できないように作られている内容だった。ドラマとしてよく練られていたと思う。

母親の気持ちは痛いほど理解できる。
しかしあの行為は異常と言わざるを得ない。しかもそのせいで息子が被害を被ってるのに、考えを改めようとしないのは擁護できる事ではない。警察側も苦心していた事は想定できただろうに、被害者側と分かっていても腹が立ってしまった。
母親がもっと話の通じる人間だったら、あのような事態にならなかったんだろうな。もちろんこれは第三者の考えであって、母親の怒りは想像できないほど大きかったのだろう。

結局犯人はわからずじまい。
先程の「殺人の追憶」と同様に虚しさが残った。
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