ノラネコの呑んで観るシネマ

スリー・ビルボードのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.7
期待に違わぬ面白さ。
ミズーリの片田舎で展開する、珠玉の人間ドラマだ。
娘を殺された母親が出した、警察批判の三枚のビルボードが小さな街に嵐を引き起こす。
軸となる3人、フランシス・マクドーマンド、サム・ロックウェル、ウッディ・ハレルソンが抜群に良い。
ガンで余命いくばくもないハレルソンを触媒に、マクドーマンドとロックウェルの怒りと憎悪が相互作用し、本来は犯人逮捕を即すためのビルボードのために、閉塞した街は徐々に臨界点に。
怒りが別の怒りを生んで、もはや文字通りに一度燃え上がらないかぎり治らなくなる。
基本的に、ハレルソン以外の2人は非共感キャラ。
怒りの感情を滾らせる2人が、いかにして心の均衡を取り戻すかのドラマは、中盤以降全く先を読ませず最後までハラハラ。
主人公の別れた夫と若い恋人のエピソードなども上手く絡み、ユーモアが良いスパイスに。
とことんまで怒らないと、解消出来ないこともあり、相手の立場になって初めて分かることもある。
犯した罪は背負って行くしかない。
この手のちょっと変化球気味なドラマは、結構アカデミー賞好みの気がするが、果たして?
ブログ記事:
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