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スリー・ビルボードのaccoのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
3.9
登場人物みんなが救いようのない状況で、恨みがどんどん重なって絡まって。
途中までは人間の弱さズルさ愚かさばかりをみせられて、こっちの気が滅入った。

主人公がああまで攻撃的になるのはわからないではない。
ただ、警官が権力かざして市民を抑え込む姿は…。アメリカ南部は黒人差別が酷いとは言え、今でもあんな公然と?しかも対象が有色人種とは限らない。あれが現実なんだろうか。

これはストーリーとしてどう収拾をつけるんだろうと思いながら見ていたら、後半周りの人々がちょっとずつ諭してくれる。ときに言葉で、ときには行動で。

主人公とダメ警官の、負の感情でいっぱいいっぱいだった心に、ふとほんの少しの隙ができて、そこに人の優しさがほんの少し入って、少しずつ少ーーしずつ心が融解していく様を見て、こちらの滅入った気持ちが救われた。


役者さんがみんないい演技をしていたと思う。サムロックウェルはダメさを誇張し過ぎと感じたけど。でも助演男優賞取ってほしいと思うくらいの気迫は感じた。
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