まー

スリー・ビルボードのまーのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
5.0
コーエン兄弟ぽさもあるのですが、コーエン作品ほど乾いた質感ではなく、かつウェットすぎない絶妙なバランスでした。個人的にはこの結末、大好きでしたよ。
ネタバレになるので書けませんが、この作品って全ての人に通ずる普遍的なテーマを扱ってるんですよね。何もアメリカに限った話じゃなくて。
それと宗教観。リドリー・スコット張りに神なき世界を描いてますよね?多分ですけど、意図的に。その辺は評論家の皆さんの解説も聞いてみたいところ。

アカデミー賞ノミネートの3人はもちろん、悲しげイケメン(笑)ルーカス・ヘッジズも良いアクセントになってて良かったし(「マンチェスター・バイ・ザ・シー」と同じような役だったけど…)、レッド役のケイレブ(ゲットアウトとバリー・シールでクソ野郎を演じた俳優さん)も素晴らしかった。ケイレブ・ランドリー・ジョーンズは大スターになるんじゃないでしょうか。

フランシス・マクドーマンドとウディ・ハレルソンは毎回素晴らしいので、見慣れているというか名演が当たり前になってしまってるところはあるのですが、今作はサム・ロックウェルに尽きます。MVPです。「バッド・バディ」のニヤニヤした殺し屋とは全く別人。いやいや、ほんと素晴らしかったです。オスカー取ってほしいなぁ。

あと、X-MENのトラスク博士役の役者さん!大好き。

追記
パンフの町山さんの解説を読んで上方修正。
ディクソンに涙。そうか、そういうことだったんだね。
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