デロング

スリー・ビルボードのデロングのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.1
娘が殺されて7か月経っても犯人が捕まらない事に腹を立てた母親のミルドレットが沿道の看板に『娘はレイプされて殺された』、『犯人はまだ捕まっていない』、『警察署長は何をやっているのか』の3枚の真っ赤な広告を出した事から街で事件が起こる。

このあらすじからだと、どう考えたってサスペンス映画だろうと思って観ちゃいますが、そんな感じにはならず、ブラックなユーモアを織り交ぜながら進んでいくヒューマンドラマでした。

主役は常に戦闘モード入りしている母親役のフランシス・マクドーマンドなんだけど、場面によっては警察署長役のウディ・ハレルソンだったり、後半なんかはクズ警官役のサム・ロックウェルに見えたりとキャラクターの立ち位置がどんどん入れ替わっていく感じがしました。なので印象も変化していくと思います。

物語が、この後どんな展開になるのか全然読めないのもあるけど、この3人の演技が素晴らしくて最初から引き込まれちゃいました。

暴力的な前半から、まさかこんな展開になるとは予想することも出来ないし、『スリー・ビルボード』ってタイトルの意味も、なかなか奥深さを感じましたよ。

面白い!


【お気に入り曲】
・Chiquitita / ABBA
デロング

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