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スリー・ビルボードのtakatoのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.3
 流石のアカデミー脚本賞筆頭。ただ、上手い脚本だろう~的な技巧が目立っちゃう作品はそこまでツボじゃないのと、これって私のオールタイムベスト級に好きな某韓国映画じゃね?ということが気になってしもうた。

 確かに変化が多く、主要三人のキャラも立ってるし、男女平等暴力の勢いも良いし、映像もこれみよがしじゃないしっかりしたものでグッド!。あのウディ・ハレルソンが良い人を演じるなんてなぁ~という感慨もあり、何気にギャグや気の利いたセリフもあって本当に上手いなぁ~と感心しつつ、ひっかかるところもあり。

 この話のテーマは、途中で言及される「怒りは怒りをもたらす」であろう。即ち、復讐の連鎖、怒りの執着は本人だけじゃなく周りにも不幸をもたらすってことではなかろうか。恐らく具体的にはアメリカテロ戦争後の世界における問題や、普遍的な仏教説話に出てくるような話であろう。それなら、結末はその執着からの解放が必然ではないだろうか?。その流れでいくと、ラストのあれはどうなのかな?ってラストで上がらなかった。

 あと、ミスディレクションさせるフリが早すぎる。この人はこういう人です、あの人はこういう人です、ってフリが上手くいっていればいるほど真実が明らかになった時に上がる。しかし、かなり早々にネタバラししちゃうのがちょっち物足りず。

 こうだったらいいのになぁ~という願望とネタバレ含めた内容はコメント欄に書きます。
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