復讐に取り憑かれたBBAのバイオレンスがあるということで、血湧き肉躍っていましたが、思ったのと違う展開になっていく。ただそれはどんでん返しとかそういう意味でもない、なんとも形容し難い転がり方や。
もう終始ミルドレッドにエールを送るぅですよ。どんなに罪悪感が芽生えてもその刃のような心を錆びさせてはだめなんだよ。その気持ちを真摯に守り続けてくれたのに、なんだよこのラストは。真っ向からへし折られたのとは違うけど、なぜ自分は柄を握っているのかと。でも僕らは復讐の歩みを止めてはならない。目的を失おうとも、自分の不利益に働こうともだ。だからそういう話じゃねえっての。まあでもレッドのオレンジジュースで確かに「あ、カルマ終わったンゴ・・・」って思ってホッとしたのも事実なんだよなあ。
僕が思わず泣いてしまったのは、ディクソンの殴り込み事件ですね。全然違うベクトルにある映画だけど、三浦大輔の『ボーイズ・オン・ザ・ラン』とそのキャッチコピーを思い出しました。本気になったときが青春なんだよな。やっていることはクソだけど、覚悟を決めるという思考判断は涙腺が緩んでいきますね。
