桂枝雀は高座でたびたび「緊張が緩和した瞬間に笑いが生じる」と説いていましたが、この映画はまさにそれで、ピンと糸が張り詰めるとふっと緩めてくる場面がたくさん。
その緩和を担うのがまた物語上では名前も覚えてもらえないような雑魚キャラというとこもよい。
いやー笑った。
そして笑ったあとにしまったと思って辺りを見回してしまうような背徳感のオマケつき。
フランシス・マクドーマンドはもう言わずもがなだけど、サム・ロックウェルが最高だった。
佇まいだけで画面が揺らいですごく不安になる。彼が出ていなかったら、ずっと凡庸な作品になっていたに違いない。
あと、おかーちゃんの膝に乗ってた亀な!