[怒りが怒りを来す]
理不尽な目にあった時に、人の心はいろんなものに対して怒らずにはいられない。それはまた別の怒りを生む。
娘が殺されてから、ミルドレットは理不尽な運命と、自分が言った言葉のせいで娘が死んだかもしれないという自分への怒りに苦しむ。
三つの看板はミルドレットの八つ当たりだ。そのためにいろいろな人が苦しむ。怒りの矛先を見つけてしまう。看板を立てたことで映画はスタートしたが、行為として、それは全く正しいことではない。映画が終っても、あれがあったから結局よかったんだとはならない。レッドのやさしさはすばらしいが、だからといってレッドの存在すべてが正しいこともない。そのほかすべての人もそうだ。
人は年老いても、感情に振り回されて誤る。頭が悪いことも、思いやったりする能力が足りないことも欠点だ。人は傷つけ合いながらそれぞれを[補完]し合って正しさのようなものを悩みながら選択していくのだな。
よくわからないことをいっているが、本当に面白かった。苦しい場面がたくさんあるが、すばらしい音楽がこのストーリーの推進力となりぐいぐいひっぱっていく。サントラ欲しい。