ばーどイヌサンローラン

スリー・ビルボードのばーどイヌサンローランのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
3.6
本年度のアカデミー賞、最有力候補作?の『スリー・ビルボード』を観てきました。結構、日にちが経っちゃってますが…(鑑賞日2/7)


他の候補作は以下の通り
『シェイプ・オブ・ウォーター』『ゲット・アウト』『レディー・バード』『ダンケルク』『ファントム・スレッド』『君の名前で僕を呼んで』『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』



わたしは『ダンケルク』とコレしか観てないですが『スリー・ビルボード』で、いいんぢゃない?って思ったぐらい良かったです。他、殆ど観てないけど…作品賞は無理でも脚本賞は取るんぢゃないかな?根拠なしだけど…


ま、そんぐらい良かったわけです。



🐾ちょこっとあらすじ

ミズーリ州の寂れた道路に掲示された巨大な3枚の広告看板。そこには警察への批判メッセージが書かれていた。設置したのは、7カ月前に何者かに娘を殺されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)。犯人は一向に捕まらず、何の進展もない捜査状況に腹を立て、警察署長ウィロビー(ウディ・ハレルソン)にケンカを売ったのだ。署長を敬愛する部下(サム・ロックウェル)や町の人々に脅されても、ミルドレッドは一歩も引かない。その日を境に、次々と不穏な事件が起こり始め、事態は予想外の方向へと向かっていく……。(Movie walkerより)






🐾感想

スリー・ビルボード。訳すと3つの野外広告看板。


その看板に

『レイフされて死亡』

『犯人逮捕はまだ?』

『警察署長はいったいなにをしている?』

と、広告を打った。


広告を出したのは殺された娘の母親。


なにがしたいのか?


なにが始まるのか?

娘をレイプして焼き殺した犯人は7ヶ月を過ぎても捕まらない。一向に進展しないことに業を煮やしたのか?


警察と喧嘩するレイプ被害者の母親。


淡々と進む。


常にイライラ。


展開が読めない…


怒りは怒りを来す。


元旦那の言葉だ。


町中、みんな怒ってる?


怒りは怒りを呼ぶのだ。


娘をレイプされて焼き殺された母親は、一向に進まない捜査に怒ってる看板をたてる。

今度はその看板をみて、別の人が別の怒りを覚える。


怒りの連鎖で町中が大変なことになっていく。


なんか書いていて、シリアスなんだけど、コレだけ読んだらコミカルなカンジなんぢゃんって思っちゃうか?って思ったら、おかしくなった。すごい余談。



看板を立てた母親にだげぢゃなく、怒りの矛先は看板を扱う広告代理店にまで及び、みんながみんな、大変な、後戻り出来ないところまで追い込まれていく。


怒りの先に希望が見えた?希望ぢゃないか?赦し?愛が見えたようなラストはどこかヨーロッパ映画を彷彿とさせるようで秀逸。




だって赦しって、所謂、愛だよね?



主演のフランシス・マクドーマンドのいかにも労働者階級のような無骨な無頼漢(女性だけど)署長役のウディ・ハレルソンのどうしようもない抗いきれない感、その部下のサム・ロックウェルの激しい怒りと、その先の赦し…


ジョン・ホークスやケイレブ・ランドリー・ジョーンズもいいカンジで脇を固めてました。


監督・製作・脚本:
マーティン・マクドナー
キャスト:
フランシス・マクドーマンド
ウッディ・ハレルソン
サム・ロックウェル
アビー・コーニッシュ
ジョン・ホークス
ピーター・ディンクレイジ
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ




去年、オープンしたTOHOシネマズ上野にて観賞。はじめて行きましたが、変わっちゃったね〜、松坂屋別館。




【82点】




2018.2.7 TOHOシネマズ上野




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