スリー・ビルボードのみっどないとのレビュー・感想・評価

噂に違わずガツンとした映画体験をさせてくれる作品だった。とにかく脚本がひねくれまくってて、変拍子な上に転調に転調を繰り返す複雑な現代音楽のような映画だった。不条理な不幸に見舞われた時に人はその憎しみをどこにぶつけるべきなのか。その憎しみの矛先と強さは正しいのか。目まぐるしい展開に観る者は気持ちをぐらんぐらんと揺さぶられて、物語の着地点を見失いただ困惑する。劇作家であるマーティン・マクドナー監督の手腕には感嘆せざるをえない。これが映画だよなあ。