いわさきです

スリー・ビルボードのいわさきですのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.2
あとからじわっと来る映画でした。
誰しも誰かにとっては、良い人なはず!と感じられた映画でした。

何も押し付けてくるわけでなく、正解を教えてくれる映画でもないけど、
人と人との愛・その大切さ、世の中の不都合さについて考えさせられました。

人は一面だけではないし、立場・状況・関係性が変われば、同じ人とは思えない印象を見せるもの。

それが周りの人と上手く絡むことが出来ると、良い方向に進んで行くけど、逆に簡単に大きく悪い方向にも進んでしまうもの。

人はみんな、優しい面もあるし、厳しい面もあるし、ダメで弱い面もあるし、優秀な面もある。
それを、自分から見たある一面の印象で、相手のことを全て知ったように判断するものではないと、めちゃくちゃ自然に感じさせてくれた気がしました!

話のテンポ・展開が早くなく、エンタメ感かなり薄いですが、
日常のリズムから滲み出てくる人間性と、その人間性が変わる瞬間が、際立って伝わってくるように感じました。
またゆっくりな話のテンポから、人間の人生の速度ってこんなもんだし、そんなポンポン展開変わらないところに、リアルな人生の変化を感じました。

田舎ってことで、みんな顔見知りみたいな関係性だからこそ起きる、微妙な人間関係がじわっと来る。

人に優しくしたいときに、また観たい映画!