ワスカバジ

スリー・ビルボードのワスカバジのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.8
正直そこまで期待してなかった。
数々の賞もらってるからある程度期待してたけど問題のある看板出すってのと主演の口の悪い演技だけをおすすめポイントと思ってたから。
だけどこっからの設定とストーリーの拡げ方が凄すぎて高評価せざるを得なかった。

まずストーリー展開の素晴らしさ。常に予想通りにいかない展開と予想を超えすぎない無理のない展開の連続。リアリティがありつつ映画らしくもあって終始ストーリーに釘付けになって観客を惹きつける力のある映画だった。
それだけじゃなくその展開ごとにすぐに完結しないとこもいい。観客に考える時間、想像する時間を与えるあたりがいいとも思った。

あとは役者全員を際だたせていたのもまたいい。この映画に無駄な役者はいなかったと思えるくらい全員に光が当たっていたように感じた。
主人公の強さと弱さ、署長の愛、ディクソンのやりすぎな思考とその中にある人間らしさ、特にこの三人の性格描写と裏付けがほんと巧みだったとしか。DVな父親とか息子の存在とか…全てがうまくストーリーを裏付けてる。
そもそもの設定が壮大じゃないからうまく落とし込んでんよなー。

とりあえず署長には何度も泣かされたよ、なんかもう言わないけどもうほんといい人…

あとラスト、すごく好きなラストすぎて、今までの流れが流れだから予想できるような他のパターンがあるのか…、観客に丸投げのようで考えてもいいような、とにかく良かった
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