チィ

スリー・ビルボードのチィのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
3.6
どこまでが許されて、どこからが許されないのか。私にはもう追いつけない。ひとりひとり感じ方がちがうし、価値観が試される。果たしてこの作品に対する感情は何が正しいのか…を考え続けて、気付けば3カ月経ちそうなので答えはない。ないけど、ないんだけど。誰も報われず巻き込み引っ張り突き進み堕ちる。人間の感情ってわからない。レイプはダメ。殺人もでダメ。当たり前。でも放火もダメ。暴力もダメ。2階から人を投げるのもダメ。ダメ、だと思うこの感覚が異常だと錯覚させられるあの世界にもし住民として住んでいたら。いまと同じ性格にはならない。強く逞しく生きるか、もう痛い目に遭わされているか。私にとってあの場所は戦場じゃないかな…。ってくらいおかしいよ!おかしくないのかよ!どーなってんのよ!ほんとサイコパスが好きだなあ監督ぅ!!(セブンサイコパスが最強トラウマ映画で本作も観るかなちょっと悩んだくらい監督にびびってる)マーティン・マクドナーの頭の中がこの世でいちばん怖いです。
でもその戸惑いを見事に演じたキャスト、とくに署長の善と闇が受け入れたくなくて。可愛らしくて微笑ましいぬいぐるみの釣り遊びが脳裏によぎる。幸せと感じれる瞬間は続いて欲しいけど終わりの瞬間は耐えられないか苦しみが植え付けられる。何も感じない実生活と幸せと苦しみの連鎖の実生活どちらも中立がとれない不満足さを感じる人間って嫌ね!彼らの人生に苦しみの後の幸せがあらんことを!
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