いっつもこのジャケ写の小さい写真を見てはあのサングラスの俳優は、チョウ・ユンファ？とかまぬけなことを思ってたんですが、ウッディ・ハレルソンだったんですね、失礼しました。
娘をレイプされ殺された母親が警察署長に、はよ仕事しろ！という内容の3枚の看板を道路脇に設置したことから、田舎町で起こる色んな連鎖反応を描いた映画。
人が何かを許せる瞬間が描き出されるところが面白い映画だったなと思います。
何かを憎んだり恨んだりしてる時って、もう許してあげたら？とか人に言われても、許せるわけないだろ！とか思って逆に頑なになってしまったり、頭ではわかっていても、心が納得してくれなくて、思考がぐるぐると堂々巡りをするようなことがあると思うんですが、ふとしたきっかけで、許せる瞬間がやってくるんだなと思いました。そういう瞬間って、自分の気持ちに完全に誰かが同化してくれたとき、あるいは相手の気持ちに完全に同化できた時なのかもなぁと思います。自分だけの悲しみや苦しみだったものが、誰かのものでもあると感じられた時、それを手放すことができるのかもしれないなと思います。
以下若干ネタバレ。
主人公のお母さんが本気で復讐を決意し、一緒にそれを実行してくれる人が現れたとき、逆にその復讐心を手放すことができる。
自分のカッとなる性格を持て余していたけれど、それを分かってくれていた人がいたと知った時、もうカッとなるということはなくなる。
自分だけが身体にけがをしてひどい目にあわされたと思っていたら、その人間もけがをして同じようになってしまったのを見た時、どうしようもなく悔しくても、その身体の痛みも辛さもわかるからオレンジジュースを出してしまうんだろうな…とかそんなことを思いました。
最近私も似たような経験をしたので、よりなるほどなぁと思える映画でした。
