Rosso

スリー・ビルボードのRossoのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
3.8
昨年6月末に飛行機で日本語吹替視聴した時に誓った通り、字幕版で再視聴。

改めて秀逸だなあ、2回目でも見入っちゃうわ。
ミルドレッドの物怖じしないキレッキレな態度と誰も信頼してないのが見え見えな目が堪らないね〜。
やっぱり今作登場人物の人柄の描き方及び演技が抜群に上手い。

何より署長よ、あなた絶対これまでの人生で何人もの人々に直接的&時には間接的に救いの道を指し示してきたやろ。
彼をもっと観ていたかったけども彼の選択もまた一方で分かりみが深い...
さらにあの歳で妻を悦ばせるムスコも兼ね備えてるんだもん、徳の高さ・スペックの高さに合掌。。。

母と娘の最後に交わした言葉、
そういうことなんだよなあ。
いつ最後が訪れるかなんて分からないんだからさ、伝える言葉には責任を持ちたいよな。
どうしてもファックしか言えない相手だとしてもよ、広告屋のレッドくんが示してくれたように相手にジュースあげるときのストローの向きにお心遣いはしたいっすね。
(これができる彼もまた署長のような偉人ポテンシャルを備えてるなあと感心)


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〜当時の感想〜
機内&エアカナダには日本語字幕設定がないので泣く泣く日本語吹替視聴という劣悪環境ながらもすごい、面白かったな。
とにかく先が読めない、まじで。

別に登場人物の人柄が不明瞭ということはなく、むしろよく見せてくれているんだが、彼らそれぞれがどういう結論や思考に行き着くのか予想が難しく終始不安定さを感じますよ。
好きだね〜こういうの。

娘に河原で釣りさせながら快楽を堪能していた例の刑事、
全部とは言わないが好きだなあ〜。
そう、彼に限らず全部とはもちろん到底お世辞でも言えないが、
いいなと思う瞬間がな、各登場人物にあったなと思いますね、ええ。

話の終着点を完全固定せず浮遊する余地を残すのはこの映画に関しては正解でしょう。
役者の演技も含め、完成度高いなと率直に思いました。
これちゃんと吹替なし日本語字幕で見返した方がええやつやな。
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あれ、当時の僕、
署長のこと全部とは言わないが好きってなんでや。
僕今わりと全部好きなんやが...
本当にこのレビュー書いた俺は俺か?
Rosso

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