平岡

スリー・ビルボードの平岡のレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
5.0
最高。脚本、演出、キャスト、全てが心底素晴らしい映画。
登場人物、全員が憎めず、全員に何らかの事情があって、打算的でもあり、そして全員、割り切れない想いを胸に抱え、毎日を生きている。

不条理な悲劇が起こった時、果たして当事者の自分も悲劇の一因を担っていなかったと言い切れるのだろうか。
もし、自分も悲劇の一因を担っていることに心当たりがあるとしたら、あの時こうすれば良かったなどと後悔していたら、自分の非を真正面から受け止めることは出来るのだろうか。
人は、傷付き、悲しみ、後悔している惨めな自分を真正面から受け止められない時、同情や憐れみを侮蔑と感じ取り、怒りで心に鎧を纏うのだと思いました。
大味な勧善懲悪が好きな方は観ないほうが良いです。
平岡

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