ぶみ

スリー・ビルボードのぶみのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.0
レイプにより愛娘を殺害された母親が、アメリカミズーリ州の架空都市エビングの町外れに立つ3枚の看板にメッセージを掲出したことをきっかけに、様々な人間模様が描かれるヒューマンドラマ。
母親を演じたフランシス・マクドーマンドを始め、各登場人物が渾身の演技を見せる。
人は見た目であったり、言葉遣いや仕草で他人をイメージ付けしがちだが、誰もがそうであるように、完璧な人間はいないし、多かれ少なかれ表と裏の顔を持つもの。
この作品は、そう言った人間の本質を飾ることなく描き、それだからこそ、先の読めない展開が紡ぎ出される。
数々の紆余曲折を経た後に訪れるラストは、観た者に解釈を委ねられるが、決して後味の悪いものではない。
人間が人間たる所以を正確に切り取った良作。

『RAPED WHILE DYING』
『AND STILL NO ARRESTS ?』
『HOW COME,CHIEF WILLOUGHBY ?』
ぶみ

ぶみ