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スリー・ビルボードのbabyのネタバレレビュー・内容・結末

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

アカデミー賞受賞して期待値が高かったのと、サスペンスかと思っていたらヒューマンドラマだったのでとても拍子抜け。高評価だけれど、私には良さが分からず、治安の悪い場所での出来事っていう印象でした。

田舎で治安が悪めな場所での事件。
・レイプされ殺害された娘の犯人が捕まらず母親が3つの看板を立てる。
・被害者の両親は離婚しており父親には彼女がいる。能天気な彼女曰く「怒りは怒りしか生まれない」。経験によるものと、他人事のようでイラッとする。
・署長はガンで先が短い。馬小屋で自殺をしてしまうのだが周りの人へ宛てたメッセージが署長の愛に溢れていた。実は事件の真相を追っていた。一ヶ月分の広告代を出してくれた。めちゃいい人。
・黒人差別をする暴力的な警官は、署長の死後に白人を襲う。警官を辞め、例の手紙を警察署で読んでいるときに火傷を追う。もちろん彼女の仕業。入院した場所で怪我を負わせた広告店の一般市民と同じ部屋になりオレンジジュースをもらう。優しい。
・レイプしたと主張する男には被害者の事件当日は国外にいて犯人ではない。
レイプ魔?がいる先へ母親と火傷の元警官がむかうところでシーンが終わる。

色々ありすぎて軽く整理。母親と娘の最後のやり取りに心が痛む。署長の遺書を読んでから元警官がまるで人が変わったようだった。大切なものを失う悲しみとか、人生での後悔、思いやる優しさが表れていたのかもしれないけど全然面白くなかった…というかサスペンスだと思ってわくわくしながら観ていたので心が追いつかずに終わった感じ。

追記:舞台の地ミズーリ州の背景を知りこの作品の意図が分かった。閉鎖的、人種差別、女性軽視のある州で、同じ白人からも軽蔑されて見られる地域の層だということ。そんな地域の彼らも人間だ、という人間らしさを描いた作品らしい。多様性を重視するハリウッドでさえ軽蔑される存在。だからこそスリービルボードが作られた。ノミネートされるのもそのテーマだからこそ。それを知らずに観れば確かに理解が追いつかないかも。勉強になった。
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