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スリー・ビルボードのmakirakiraのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.7
全くノーマークだったのにTSUTAYA100円の日に目について借りたら、超・超・チョ~良作だった!!

ウディ・ハレルソンにサム・ロックウェルと好きな俳優さんが二人も出ていて、元来、結構メジャーな作品だったんですね(^_^;)

ド田舎の道にある3枚の看板広告に貼られた「言葉」から物語は始まる。
それは娘を殺された母親から警察への挑発ともいえるメッセージ。

犯人が捕まらずイライラを募らせる日々を送る母親ミルドレッド。
メッセージの宛名である警察署長のウィロビー。
ウィロビー署長を敬愛し、母親と二人暮らしのダメ巡査ディクソン。
この3人を中心に物語は進む。

誰しもが持つ多面性、というものをわかりやすく描いていて、『こんな人にも同情の余地アリなんかな…』と思わせる仕上がり具合でした。

ミルドレッドはもはや悲しみを通り越して憎悪の塊と化していた。被害者だからといって全てが許される訳ではないのだから彼女の行いに対しては少し嫌悪する部分も。
今、生きている息子ももっとケアしてあげて~と心配にもなりました…。
しかし母さん、高校生の股間にケリを入れるのはワイルドすぎるYo…(笑)

署長については、その選択は予想していなかったので、驚きました。
そこで物語がまた違った舵をとり出したのでうまくできた脚本だな~とつくづく感心。
彼の3通の手紙のおかげで3回泣いてしまいましたw

そしてディクソン巡査。
サム・ロックウェルが演じるからにはただの胸くそ野郎では終わらないだろうと、ストーリーにはイライラしながらも、なんかずっとワクワクもしていました(笑)

看板を掲げた広告代理店の責任者であるレッド君(若い頃のエディレッドメインに似てる~)とディクソンの“オレンジジュース”の件。
飲んだときにはほろ苦くもちょっぴり甘い味がした事でしょう…(*ノω`゚)。


暗いだけじゃない、胸くそ悪いだけじゃない、ホロリと泣ける所も、クスッと笑える所もあり、なんて見応えのある作品!(๑•̀ㅁ•́ฅ✧

エンディングは『これからどうなってしまうの~?』と観る者に投げかけた終わりかただった。
音楽は明るいし、会話も軽やか。

私はその先はバッドエンディングにはならないと想像した。というか、信じるよ!(ง `ω´)ง
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