狂気の人間ドラマ
ずっと観たかったこの映画をようやく観ることが出来ました。
やはり数々の映画賞を獲得してきただけあってとても良い作品でした。
3つの看板が数々の出会いや悲劇を生み出していく様子に観客は圧巻されることでしょう。
中でも俳優陣の演技力には拍手喝采👏
主演女優賞のフランシス・マクドーマンドは娘を亡くし犯人逮捕に全力疾走する母親役を熱演。怒り狂っているシーンは演技とは思えないほどの圧があり、観ているこちらまで背筋がゾッとするレベル。
助演男優賞のサム・ロックウェルも、署長を敬愛する警察官役から中盤にある怒涛の長回しシーン(敢えてネタバレはしません)まで演技の幅が広い。
それに加えてウィロビー署長役のウディ・ハレルソンの演技も私は好きです。
穏やかでユーモアがあり、みんなから愛されている一方で、いろんなことを抱えて1人で責任や不安を背負って生きているという2面性がある役を好演していたと思います。
ストーリーも全く新しい。そもそも被害者家族が看板を出すという内容が異質なもので新鮮だった。だからこそ、次に起こる出来事が予想しにくく、最後までハラハラしながら観ることが出来た。
ラストの終わり方もしっくり。この先をどう想像するかは各人の自由。
全体的にはシリアスなのに、どこか面白おかしくて不思議な映画体験でした。