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スリー・ビルボードのpsyencekouのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.2
色濃く社会情勢を表したような映画だと思いました。
警察は正義、悪人は悪。
当たり前のように私たちが育ってきた上で脳内に埋め込まれてきたことです。

しかし警察にも裏はあるし、悪人にも善はある。
映画というのは伏線が回収され、
なるほど!となることが多いですが
この映画はいい意味で伏線が破壊されていく、そんな映画です。
逆にそれがリアルというか、人間味を増しています。

善悪二面性を人間が持つのは当たり前ですが、映画においてその二面性を同時に描いてくることをフィーチャーした映画はあまりないような気がします。

田舎という閉鎖的空間でのコミュニティは、まだまだ都会からすると差別が色濃く残ったり、貧困階級、さらに格差を感じる、、現在の社会情勢と同じです。

一番のテーマを追い求め映画は進んでいくのですがほぼ多くを語らないラストが逆に人間のリアルさを浮き彫りにしている気がしました。
面白かったです。
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