ジャッキーケン

ダンボのジャッキーケンのレビュー・感想・評価

ダンボ(2019年製作の映画)
3.8
ティムバートン版バットマン好きなら見るべきディズニー映画
ダンボの姿をしたバットマン映画

ダンボという数あるディズニー作品の中でも一際飛べる像という限りなくバットマンに近く、親から引き離され、満月の闇夜に空を飛ぶ、これだけバットマンの素質を持った本作をティムバートン以外誰が監督する。トレイラーが出た時は何気に驚いた俺ちゃんだが本作を観た後ではこの映画をバートンが監督するのは映画の摂理と言える

アメコミ映画ファンなら間違いなくアガるのはダンボの飛翔シーンよりもマイケルキートンとダニーデヴィートの身分の違いをマジマジと感じさせる掛け合い
バットマンリターンズの頃からマウンティングされるダニーデヴィートを主人公側に就かせ最初こそ嫌味なサーカス団長にしか見えないがいざ団員のピンチとなるや誰よりもカッコよく見えて終盤嬉々としてるダニーデヴィートは涙腺を刺激する
対するマイケルキートンは道を間違えたブルースウェイン、持てる財産と才能を金儲けに利用し動物に対しての倫理もペンギンに劣る、演技路線はレゴバットマンだった。闇落ちしたキートンバットマンとして非常に興味深い

ディズニー映画的視点で見るとそれなりに面白い。ダンボという題材を見事に自分のものにしてみせたティムバートンの凄みを感じさせる。バットマン要素はもちろん、色鮮やかなセット、衣装を見てるだけで贅沢な気分になれる。それにキャストはキートン&デヴィートから最近のバートン映画に活躍中のエヴァグリーンはセクシー度は子供向けなので過激ではないけどおかっぱにってからクリステンリッターにしか見えなかった

ダンボのデザインは実写版美女と野獣の美女の取り巻きがリアルすぎて物議を醸したが本作もデザインはリアル路線、これも何故だがディズニーマジックさながらバートンマジックで本家のダンボと同じくらい愛らしく見える
そして、ラストシーンはこの夏公開のライオンキングとのクロスオーバーを匂わせるまさかのディズニー実写ユニバースの発端となるのか期待せざるを得ない終わりで第2のMCUとなるのか!?