ひろ

ダンボのひろのレビュー・感想・評価

ダンボ(2019年製作の映画)
3.4
1941年のアニメーション映画「ダンボ」を原作にティム・バートン監督が実写映画化した2019年のアメリカ映画

ダンボと言えばディズニーの中でもトップレベルに知名度の高いキャラクターだ。しかし、ダンボってどんな物語だと聞かれると耳で飛ぶことぐらいしか記憶にない。意外とダンボのアニメを見ている人は少ない。それなのに知名度が高いんだからすごい。ピュアでなくてはならないディズニー映画をティム・バートンが監督しているってのは面白い。「アリス・イン・ワンダーランド」は彼の世界観にハマっていたからよかったけど、これはダンボ。ちょっと想像がつかない

結果はディズニーらしい作品に仕上がっていた。脚本が「トランスフォーマー」シリーズなどで微妙な脚本を書いたアーレン・クルーガーだから心配したけど、「ダンボ」は作家の自由性が少ない作品なので誰が書いても似たような作品になったかも。お子様向けの縛りもあるから難しいが、出てくる建物や小物などにティム・バートンらしい世界観は感じた。ドリームランドはディズニーランドも意識したテーマパークになっていて笑っちゃう

コリン・ファレルにマイケル・キートン、ダニー・デヴィート、アラン・アーキンなど個性的なキャスティングはよかったとは思う。あくまでダンボが主役なのでスポットライトはダンボに当たっている。ディズニー映画は苦難を乗り越えハッピーエンドでなければならない。耳が大きい象としてハンデを背負って生まれたと言われたダンボが、自分に自信を持つように成長する姿に勇気をもらう人もいるだろう。ディズニー映画らしいメッセージだ

ディズニー・クラシック作品の実写映画化が続いているが、「美女と野獣」以外はそこまでヒットしていない。最近はディズニーによる映画会社の買収が止まらない。ピクサー、マーベル、ルーカスフィルム、ついには20世紀フォックスまで買収した。何から何までディズニーだ。映画は様々な人が作り個性を放つから魅力がある。ディズニーが今後、買収した製作会社にディズニーらしさを求めるとしたら悲惨なことになる。ディズニーらしさは「ダンボ」のような作品で出してもらって、他の作品は監督達に任せて欲しいものだ
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