アリスinムビチケ図鑑

ダンボのアリスinムビチケ図鑑のレビュー・感想・評価

ダンボ(2019年製作の映画)
3.8
ダーク要素の濃い独特な世界観のファンタジー作品の巨匠『ティム・バートン』
✖️
王道ファンタジーで子供から大人まで幅広く愛される『ディズニー』

どちらもファンタジーはお得意の分野ですけど、
割と対局にある二つの世界感が融合したらどーなるの? って言う結果が今作だったのでは無いでしょうか。🤫

ティム感全開な作品では無いけれど、
どこかティムっぽさを残しながらディズニーに寄せて来た様に感じました。


ストーリーに大きな改変は無いかとは思いますが(アニメ版は子供の頃に観たきりなのでうろ覚えですが)、
ダンボが売られた先の大きなサーカス団🎪の
"ヴァンデヴァー遊園地ドリームランド"内の冷たさや独特な雰囲気にも、
完全な子供向けファンタジーでは無い大人よりのファンタジー感が見て取れます。


サーカス🎪と言う場所自体が日常生活から切り離されたファンタジーの世界なのですが、
人とは違うマイノリティーな個性(身体的特徴、特技など)を持つ人や動物達が織り成すエンターテイメントでありファンタジックなショーであり、
どこか後ろ暗さの残るダークなファンタジーの世界でもあるのです。

そこに『ダンボ』と言う大きな耳を持つ子供の象。

その異形に戸惑い恐れ蔑み嘲笑うかの様な人々の形にならない黒い感情を、
空を飛ぶ特技で一掃するかの様に、
大きな翼の様な耳を広げ悠々羽ばたくダンボの姿と子供達との友情が、ファンタジー感を煽ります。


アニメにも登場した『ピンクの象🐘』も幻想的な感じで、ある意味素敵でした。
(クマのプーさんにも登場するズォウとピンクの象は同じ様にちょっと不思議で不気味なイメージでアニメでも印象的でしたね♪😊)


配役も、ティム・バートン過去作に出演をした経験のあるエヴァ・グリーン(ミス・ペレグリン)や、マイケル・キートンを起用するなど、
相性の良い俳優を使う事で安定感を出しつつも、
役柄のイメージからか、何度もタッグを組んだ"ジョニー・デップ"では無く、"コリン・ファレル"を起用する辺りに寂しさと新鮮さを覚えました。


完璧に子供向けの作品とは言い難いけれど、
サーカス🎪や遊園地🎡のワクワク感が味わえ、
ダンボとジャンボ、そして子供達のダンボを思う気持ちが上手く描かれた、
雰囲気のある作品に仕上がっているのでは無いでしょうか。

ティム・バートンの作る世界感のダンボも、
私的には好きな世界感の作品でした。