ガブXスカイウォーカー

八つ墓村のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

八つ墓村(1996年製作の映画)
3.7
金田一耕助役初の豊川悦司はちょっとオカマっぽいけど悪くない。岸部一徳の大量虐殺シーンは山崎努の足下にも及ばない。喜多嶋舞の怪演はいい意味でおかしい。そして浅野ゆう子の堂々の真犯人ぶりは美しいなどなど、こういった大勢の登場人物の登場する作品はその時代の旬のキャスティングを見られて興味深い(今回DVDで観たら、みんな顔を白塗りしているみたいでちょっとキモイのは画質の問題か?)。

松竹版『八つ墓村』(野村芳太郎監督・1977年)に比べて今作はインパクトなど劣るのは否めない。なんせ向こうはオカルト映画、こちらは正統派ミステリーだ。でも、そこは過去に5本もの金田一耕助シリーズを手掛けてきた市川崑監督だけあって、じつに手堅く仕上げている。シンプルでわかりやすく、最後まで楽しく観られた。今作は歴代金田一耕助シリーズにも決して引けをとらない良作と評したい。