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バース・オブ・ザ・ドラゴンのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

3.0
1964年、サンフランシスコ。若き武道家ブルース・リー(フィリップ・ン)は、香港で学んだ実践的な中国武術<詠春拳>を世界に広めようと、欧米人の門下生に指導しながらアクションスターの道を歩み始めていた。 そんな中、有名な<少林拳>の僧侶として知られるウォン・ジャックマン(シア・ユイ)が、アメリカのクンフーを視察しにやってくる。リーはたちまちウォンに対抗意識を燃やし、クンフーマスターの頂点の座をかけた決闘を申し込んだ。ウォンはリーの技術を高く評価する一方、 勝負よりも己の修練が重要だと考えていたため、リーの申し出を拒否する。しかし、ある事件をきっかけに二人は拳を交わし、ルールも時間制限もない、クンフーの歴史を変える死闘へと突入していく──!! 
ブルース・リーは、サンフランシスコで詠春拳をベースにした「ジュンファン・カンフー」を教えていた。当時、カンフーは、中国人同士で教え合うことが鉄則で、外国人に教えることは禁止されていた。ブルース・リーとウォン・ジャックマンの戦いは、リーが鉄則を破ったからというのが定説。
この映画は、ブルース・リーとウォン・ジャックマンの戦いにヒントを得たカンフー映画。
この映画で、ブルース・リーは「カンフーは勝てば良い。名声を得るための手段」と考えているような傲慢な自分の野心と利益しか考えていない人物として描かれ、公開後シャノン・リーたちブルース・リーの親族は「この映画は、ブルース・リーの人間性やジークンドーの哲学や技術について何の理解もないまま描かれたもの」と非難した。
ウォン・ジャックマンを高潔な武術家として描かれていて、ブルース・リーとウォン・ジャックマンの戦いに無理やりチャイニーズマフィアとの抗争を織り込むストーリーの構造に無理がある。ただロングビーチの空手大会で、ブルース・リーが空手家と模範試合する中で「ジュンファン・カンフー」のデモンストレーションするシーンは、実際の記録映像をベースにしてあるだけあってリアルだし、コリー・ユンがアクション指導したカンフーアクションはまあまあだった。ブルース・リーのファンが見るとモヤっとするカンフーアクション映画。
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