お咎め無しの復讐劇
不当解雇された社員が感情と理性のバランスを崩壊させるウイルス「ID7」が会社内で集団感染したのをいい事に、上層部の人間へ復讐を果たすため大暴走する姿を描くパニックコメディ
亜流ゾンビ物かと期待していたのに全然違いました。現代社会のビジネスシーンを風刺した素晴らしいブラックコメディだった。
ストーリーが単純に良かったです。
ウイルスによって隔離された高層ビル。
理性が吹っ飛び社員全員大暴走！
数年前から何をしたってウイルスのせいにできるという法律が制定されているのを盾に社長が居座る最上階を目指す。
この手の映画にありがちな大暴走で収拾つきません！みたいな事が全くない。主人公の目的、動機、復讐したい相手、最上階へ行くための手段がしっかりと前振りされているので、どれだけ大暴走しようが阿鼻叫喚の地獄絵図を見せられようがストーリーにちゃんと一本筋が通っている、ちょっとB級映画とは思えないほどウェルメイドな作品でした。
解雇を伝えるメッセンジャーと感染して身体中に付箋を貼りまくるOLが個人的にツボでした。
タイトル詐欺である事は間違いありませんが、このタイトルじゃないとレンタルしなかったかもしれないので結果良かったです。ユアンは追い詰められた時の演技はお手の物ですし、狂気が宿った表情がうますぎて笑えた。
