このレビューはネタバレを含みます
物語の舞台は1940年代のイギリス。
ロンドンに住む女流作家の主人公は一冊の本を通じて、ガーンジー島に住む養豚家の男性と知り合う。
彼女はその島の事を記事にしようと島を訪れる。
そこで出会ったのは「読書会」を開いている島の数人。
彼女は彼らと仲良くなるが、以前読書会のメンバーだった女性の事になると皆口をつぐむ。
彼女は愛娘を置いて国外へ追放になったと言う。
その理由とは・・・。
感じの良い映画だった。
ナチスが出て来て戦争当時の映像もあるけど、暴力的なシーンはほぼなく、観ていてつらくなるような事もない。
心揺さぶられるほど感動という事もないけど、しみじみと観られる映画だった。
やはり良かったのは物語の舞台となった島の様子。
自然や造形物、全て、島全体がまるで絵のようだった。
そんな所で開かれる読書会。
まるでおとぎの世界のようだと思う。
だけど、そんな綺麗な島もほんの数年前はナチスに占領され、その戦争の傷が人の心にも島の中にも存在している。
傷つくのは一瞬なのに、それを癒すのは長い年月がかかるというのを観てていて思った。