バルバワ

ブリグズビー・ベアのバルバワのレビュー・感想・評価

ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)
4.6
「グレッグ・キニアとマーク・ハミルって似てるなぁ」とボンヤリ思いつつ鑑賞致しました!

いやぁ…フィルマのブリタニカ国際百科辞典ことBaroloの兄貴が激賞していたので嫁の監視の窓をテレビでブチ破って鑑賞したのですが…涙腺を思い切り雑巾絞りされたかと思う程水分を失いました!

あらすじは世界と隔離されて教育番組ブリグズビー・ベアについて父と母と語り合う日々を送っていた主人公ジェームズ。ある日父と母だと思っていた二人が実は自分を誘拐した犯人だと知り、本当の両親の元に戻り色々な"初めて"に触れていく…的な感じです。

物語冒頭ジェームズが隔離されていた家から出て思い切り呼吸をするシーンはまるで生まれたてホヤホヤの赤ちゃんが泣いて体に酸素を取り入れる姿を連想しました。

ジェームズが外の世界に触れ、友達が出来て、友達と一緒に好きなことをして、親に反抗して、悪いことをして…等々彼は短い期間で"あるハズだった"少年期と青年期を駆け抜けていきます。もう観ているこちらは「あの子(ジェームズ)ったら大丈夫かしら…ハラハラ( ´m`:)」と自然と親になったような気持ちになってしまいます。それほどジェームズが純粋でチャーミングに見えるのです。


また"我が子をいつまでも赤ちゃん扱いをしない""強要せず子どものしたいことを応援しよう"と子育て観点からも大変重要なメッセージがあると思いました。

そして製作総指揮に名を連ねていて『ハン・ソロ』の監督を降板したフィル・ロードとクリストファー・ミラーの怨念かと思うくらいスター・ウォーズを彷彿するシーンが多い"気"がしました。

例えば冒頭の外の世界を眺めるジェームズの姿がEP.4のルークやEP.7のレイと重なったり、ローブを身につけたグレッグ・キニア演じる刑事がEP.7、8のルークそっくりだったり色々と邪推してしまいました。

中盤以降ジェームズが現実にぶち当たってから、もう涙が止まらなくなってしまいました。

好きだったことを続けられなくなっても、それを捨てたり嫌いになる必要はない。自分の人生の支えにしていけば良いんだ!と背中を押してくれる優しい映画でした!『万引き家族』『フロリダ・プロジェクト』にも通じる"子どもにとって親とは?世界とは?正しさとは?"と普遍的なテーマを扱っている明るく愛しい大傑作でした!Tシャツほすい!!
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