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ブリグズビー・ベアのSouAzamiのレビュー・感想・評価

ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)
4.2
地球の大気が汚染され、地下の家で暮らしているジェームス。家での楽しみはテレビ番組の「ブリグズビー・ベア」。冒頭はなんともSFなテイストで始まる本作。いきなり押しかけてきた警察によりジェームスは誘拐された事実を知る。大気汚染や今までの生活の制限は全くの嘘!両親が誘拐の事実を隠すための作り話!「ブリグズビー・ベア」も父親が作った架空の番組だった!

この作品前知識全くなしで観たらもっと楽しかった!
このくだりだけで結構楽しめる!でもこれは序盤の話。本筋はジェームスが本当の家族と本当の世界で生活する中で生活のギャップを乗り越えることができるかということ。
世間は誘拐された子供に「虐待や生活苦を強いられた可哀想な子」という勝手な偏見を持つが、当の本人は「ブリグズビー・ベア」オタク。この世間の持つ偏見と主人公の心情のギャップが本作の最大の魅力!観ている側には面白く見えるものも、主人公にはストレスになっていく。
彼が本当に救われたと感じたのは「ブリグズビー・ベア」が本当に面白い作品として周りに認められるようになり、完結していなかった作品を自分の手で完結させる使命感を持つこと。
仲間と一緒に映画製作する過程は至福の時。偽の父親も「ブリグズビー・ベア」をジェームスのために本気で作ったからこそ彼を魅了した。偽父の愛は偽りではなかったところに感動!
偽父はマーク・ハミル。ハマり役だった!面会のシーンで流石だと感じた!

作品のことではないけど、劇場内が笑いの渦になったことがとても良かった!満席に近い状態で皆んなで作品の感動を共有出来た至福のひと時でした!
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