シネマJACKすぎうら

ブリグズビー・ベアのシネマJACKすぎうらのレビュー・感想・評価

ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)
4.1
ジェイコブ・トレンブレイ君の才能が炸裂した「ルーム」の変化球版かと思いきや、とんだ見当違いだった。(いい意味でですが 笑)

本作最大の特徴は、フツウならとんだサイコパス野郎で片付けられそうなキャラに、なんと花を持たせている点だ。
マーク・ハミル演じるこのオッチャンに感情移入しようものなら、さぁ大変!序盤十数分から流れ出る涙を、もうラストまで止めることなどできないだろう。

タイトルになっているブリグズビー・ベアは、主人公の青年以外はだれも認知しない、まさに"虚構の象徴"。その嘘っぱちに過ぎないものが、どんどん真実へと変化していくプロセスが素晴らしい。そこには、子供騙しなファンタジー要素など微塵もない。
あくまで、現実であってもおかしくないリアリティ描写のみで、このロマンティックな物語を紡ぎだしている点に驚かされる。

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‪https://youtu.be/AUC7ddhzKXs ‬