へたれ

ブリグズビー・ベアのへたれのレビュー・感想・評価

ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)
3.1
良かったとこ1 設定
次から次へと出てくる架空のドラマ内の用語や世界観が面白かった。どちらかというと、スペースオペラ的というより、サイエントロジーのようなカルトの教義のようや意味不明な理論が続くのは、ストーリー的にもあえてそうしているのかと思った。

良かったとこ2 マーク・ハミル
出番こそ少ないけれど、映画全体に存在感を残し、声色芸でも笑わせるとか、近年でもベストアクトかも。

ダメだったとこ1 イビツ過ぎて一般化できないストーリー
楽しかったのは序盤の30分ぐらいまで。好きなものを貫いて映画を作りたいという衝動を描きたいのなら、ここまでのお膳立てはいらない。主人公のジェームズが様々な選択肢からクマに入れ込んだわけではないので、ストックホルム症候群か洗脳の被害者に、街の住民がジワジワと感化されてるようにしか見えない。

ダメだったとこ2 ヘタウマとクオリティの混同
劇中のブリグズビー・ベアは、ヘタウマとして一周回ってファンができる程度のクオリティで描いているわりには、周囲の反応がウェルメイドな傑作誕生のように甘く描かれている。そのわりに、この映画自体は甘いハートウォーミング作品に仕上げようとしているので、制作者たちの創作に対する価値観そのものがブレている気がした。
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