潮騒ちゃん

ブリグズビー・ベアの潮騒ちゃんのレビュー・感想・評価

ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)
4.0
陰鬱な要素がズラリと並んでいるとゆうのにこのぬくもり。どうやらここに悪人は存在しないらしい。本来ならばひっかかるところだ。現実は悲しいことだらけだもの。でもね、こういうありえへん世界観にもケチがつかない映画があるんですよ!「ブリグズビーベア」のような映画が…!隔離培養されて育った25歳の青年ジェームズの世間様デビュー。待っていたのは本物の家族や語らえる友達、ありとあらゆるはじめまして。しどろもどろになりながらの交流がなんとも可笑しくてスリリングなんだよなー。超絶「ヘンな人」である彼を受け入れるまわりの人々の寛容さに驚きつつ、素直に嬉しくなってしまった。何故ならやっぱり、ジェームズのような人には傷ついてほしくないから。「ラースと、その彼女」に近い受け入れ精神を感じた。取って付けたような優しさではなく、皆が戸惑い訝しげ、それでも愛すべき者だと認めた先の温かさだからイイ。ダークでチープな色合いも、真顔で笑わせるセンスも好きだな。教育番組のキャラクターはいつの時代も目の奥がこわい。
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