長編映画監督デビューとなるデイヴ・マッカリー、主演・脚本カイル・ムーニー、共同脚本ケヴィン・コステロによって製作された2017年のアメリカ映画
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ぶっとんだ映画の誕生です
誘拐犯の夫婦に25歳まで育てられた主人公ジェームズ。外の世界を知らない彼の人生は教育番組「ブリグズビー・ベア」が全てだった。そんなある日偽の両親が逮捕され、彼は実の親の元へ戻るのだが…といった展開
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すごい映画がやって参りました。まず設定がぶっとんでる。誘拐犯に25年育てられた主人公と彼を見守る人々を描いた作品。それだけならありそうな話なんだけど、彼の世界の中心にあるのが「ブリグズビー・ベア」なる謎のチープな作りの教育番組だっていうからシュールになりまくり。中学生の時からの友達である3人で製作された作品だが、ふざけて話してた仲間の物語が映画として認められるなんて素敵。こういうのは大抵、黒歴史として闇に葬り去られるものなのに
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ブリグズビー・ベアというシュールながらも興味を持ってかれる存在。劇中劇なのに本筋より気になるから面白い。かなり作り込まれた内容で、敵役のサン・スナッチャーとか笑っちゃう。誘拐犯の父親とブリグズビー・ベア、サン・スナッチャーを演じるのがあのマーク・ハミル。作品内でもかの有名なSF映画を彷彿させる内容が出てくるだけにマーク・ハミルが出てるだけでニヤける。初監督の人の作品に出演するマーク・ハミルっていいね
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なんせ設定が特異なものだから物語としてどうやって終着するのかな気になってしょうがない。ブリグズビー・ベアーの映画を撮影するジェームズ。そんな彼に寄り添う人々。壮絶な人生を歩んだジェームズに対する人々の触れ合い方に感動する。「ラースと、その彼女」という好きな作品があるけど、それに似た主人公の周りの人間の温もりに感動するタイプの作品。これは記憶に残る一本