tetsu0615

アルカディアのtetsu0615のネタバレレビュー・内容・結末

アルカディア(2017年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

なんとも言えないというかワケわからん映画でしたなぁ

カルト教団とそこから脱走した兄弟がそこに再び訪れたときに起こる奇妙な現象の数々…不穏なBGMと教団の信者たちの意味深な表情、挟まれるサークルのモチーフなど、散りばめられた居心地の悪いじっとりとした緊張感が漂う映画…なのだが後半からまさかのガッツリSF映画に…うーんついていけない笑

10年前、カルト教団から逃げ出したジャスティンとアーロンの兄弟。教団では集団自殺を行おうとしているらしくそこから逃げ出してきたのだ。しかし、教団での生活しかしてこなかった彼らは日常に馴染めなかった。ある日教団のビデオテープが届いたことから彼らはもう一度だけ教団を訪れることになるのだが…

脱洗脳カウンセリングという動機で彼らに設定を語らせる分かりやすい行程があるので彼らの人となりも大体分かる親切仕様
劇中、前述の通り何度もサークルのモチーフが出てくるのでキーワードとして重要なのも分かりやすい。
鳥たちの奇妙な動き、逃げ出した彼らを歓迎する見た目の代わらない教団の者たち、彼らの風習など怪しげな展開になっているのだが、不穏な空気が流れるだけで一向に謎は解明されない。なんなら教団側は少し変わった文化の人たちなのかな?ぐらいの感じだ。

で、教団の洗脳やら兄弟の絆やらを巡る心理的なサスペンス展開になるのか?とも思っていたのだが…


ここからよりネタバレに注意



謎の手品や度胸試しの展開からどんどんミステリーやサスペンスよりSFっぽいというかスーパーナチュラル系みたいな展開に徐々に引きずりこまれ、まさかのループモノに!
彼らはループに閉じ込められているのだそう。3つの月が満ちるとアイツがやってきて全ての者を殺す→そしてまたループが始まるのだそうで、それより前に死んでも一度ループにハマってしまうと抜け出せない。仮に自殺してもそれを繰り返してしまうのだそうで…

ただ、このループだがルールがよく分からない。
教団側のループにしてもいつぐらいの周期なのか、そもそもこれは何を信仰した上でのループが起きてるのか、クライマックスで迫ってきたアイツはなんなのか、他のサークル?でループしてる人たちはいつからループして、どんな周期(自殺)でループしてるのか、兄弟たちがいた頃ループは起きてなかったのか?など色々と謎は残る。
兄弟たちが逃げ出したあと、ループが起きたと考えると教団では10年周期?
しかし、他のサークルの彼らは別にアイツに殺されてループの中に?など考え出すとキリがない!
全ては超常的なアイツのせいということになるのだが、それにしても…

また、兄弟の関係も「兄貴に振り回されてばかりだったから振り回したかった」とラストに告白するくだりはともかく、道中偶然合流出来るものか?笑
あと、なんだかんだ兄貴は弟に甘いものだなぁと笑

絶えず不穏で不気味な空気、意味深で独特な世界観で惹き付けられたのは事実だが、謎があまりにもフワッと終わらせられてしまったのでなんとも…な作品。

ちなみに…邦題は「アルカディア」という教団の名前なんですが、原題「ENDLESS」なんですよね。で、冒頭の画面のサークルの中にこのタイトルが出た瞬間、ひょっとしてループもの?とよぎった人、他にもいらっしゃいますかね…?
私は正直よぎったんですよねぇ…
まあ、事前に集団自殺してるらしい教団というあらすじを聞いてたせいなのかもしれませんが、それとサークル、ENDLESS…ループもの?と一瞬思ったらまさかその通りとは…ビックリでした笑
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