Narumi

セブン・シスターズのNarumiのレビュー・感想・評価

セブン・シスターズ(2017年製作の映画)
4.3
本当にお世辞なしに好きな映画だった。

人口爆発により食糧危機に陥った世界。
収穫量を増やすために開発を重ね、遺伝子を組み換えられた食材を食べた人間はその食材の影響か出生率が上がってしまいさらなる食料難へ。

世界はひとつの家族と言われ、不当に資源を得てはならない。各家庭につき子供は1人までで、兄弟が見つかれば児童分配局に拉致されてしまう。

そんな社会に生まれてしまった七つ子の娘たちには児童分配局の手から逃れるため❝曜日❞の名前がつけられた。
一日1人ずつ自分の曜日のみを担当し社会に出て❝カレン❞という人間になりきって生活していく。
そうして平穏に過ごしてきたある日、月曜が帰って来なくなり姉妹は半信半疑に…

SF、ミステリー、アクションもありつつドラマという感じかな。

自らの命のために1人の女性を演じ結託する姉妹。同じ顔でもそれぞれ個性があり、本当は感性も性格も違ったはずなのに。

そう遠くない未来に起こりそうな危機を描き、横暴な政策、7つ子の命を守るためとは言え…少し嫌なエピソードも挟まれていく。
道徳や倫理観を見つめ直すことが出来るような映画で、似たような方向性だと「ガタカ」「タイム」が近いと思う。
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