回想シーンでご飯3杯いける

セブン・シスターズの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

セブン・シスターズ(2017年製作の映画)
3.3
近未来が舞台。人口増加による食糧危機に直面した欧州連邦が一家族につき子供1人のみを認める「児童分配法」を施行。そんな世界の中で、月曜、火曜、水曜、、、、と名付けられた7つ子の少女達が、1人の女性に成りすまして生きていく姿を描いたSF作品だ。主演のノオミ・ラパスが7姉妹を1人で演じている事にも注目。

予告では小難しい言葉が並んでいるけど、字幕や吹き替えで実際に月曜、火曜、と互いを呼び合う少女達の姿はどこか漫画っぽい。「レインボーマン」や「てんとうむしの歌」等、昭和には曜日に因んだ漫画やアニメが結構あった事を思い出す。

2人目以降の子供を冷凍睡眠するのが何故か小学生ぐらいのタイミングだったり(出産する前に規制するか、中国のように出産後に経済的罰則を与えるかでしょ、普通に考えれば)、7つ子を彼氏が見分けられなかったり、突っ込み所満載なんだけど、そこは気にせずに、漫画的な世界に入り込むのが、本作を楽しむコツだと思う。こういうSFって何だか久しぶりだ。

「7人で1人」が彼女達の人生の基本ルールだったはずなのに、割と簡単に途中から歯抜け状態になってしまうのはガッカリだったけど、そこを除けば、独創的で楽しい作品だと思う。