ベルサイユ製麺

ハットンガーデン・ジョブのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

ハットンガーデン・ジョブ(2017年製作の映画)
3.1
英国人は銀行強盗がだーい好き。三度のfish &chipsより金庫のツマミをカリカリしたいのです。
今作もそんな銀行強盗欲を満たすための一本。まあ、ガイ・リッチーがギネスの黒ビールなら、こっちは第4のビールくらいな感じもしますが、それでも美味しいものは美味しいに違いない!カンパーイ♪

…うう、生温いなぁ。キレも足りないかな。そもそもビールなんて好きじゃないのですよね…。
ショボいヤマ専門で、ムショを出たり入ったりの主人公。遂に舞い込んだデカいヤマは、ロンドンの宝飾品店街の貸金庫破り!依頼人はハンガリーの犯罪嬢王。しくじれば死あるのみです…。古くて堅牢な金庫を破るには、古い手で。という事で集められたのはそれぞれ専門技術を持つ、ベテラン=中高年の腕利き泥棒達。持病や頻尿と闘いながら、彼らの史上最高(額)の強盗計画の幕開けです!

イギリスの軽快めのノワールの、“キャラクター止め絵で名前バーン!”とか、スプリットスクリーンの多用とかって、キライじゃないけど、いざ見ると「またか…」って思いますね。少女漫画原作物の“土手を全力疾走するヒロイン”とかと一緒で。まあ、全体的にそんな感じで、見たようなシーンが続きます。そもそも御年寄の犯罪計画物って最近やたら多い気がしますね。御多分に洩れず、今作もそんな御年寄あるあるてんこ盛りです。糖尿病がどうとか、頻尿がどうとか…。ビール飲み過ぎなんじゃないの?
ちょっと新鮮に感じたのは、犯行計画のオーソドックスさと犯行そのもののグダグダ感。実際の金庫破りって、案外こんなものなのかなーって思ってたのだけど、エンドロールで気がつきました…

…これ実話かー!
驚愕です。自分の作品選びのいい加減さにも、ですが、イギリス人本当に銀行強盗好き過ぎる!年金受給しながら銀行強盗!カレンダーにパブ、パブ、銀行強盗、パブ、クリケット、銀行強盗とか書き込んでるのでは?
えー、まあ、印象に残ったのはそれぐらいですかね。オチに一捻り有って、そのネタ自体は良いのですが見せ方がもう一つかもしれないです。なんせ実話なので大きな綻びも無くて、つまんなくも無いのですが、最近点数が甘めなので、ちょっと絞ってみました。

映画観るときビール飲まれてる方、よくいますよね。格好良くて羨ましいです。自分はもっぱらゼロカロリーのコーラをゴキュゴキュやってます。カンパーイ♪…シーン。