イベリー子豚

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのイベリー子豚のレビュー・感想・評価

4.9
ロンドン五輪の感動再び。

集大成にして最高傑作。
マスターピースであり極上の蛇足。
今世紀最大の袋とじ。

『カジノ・ロワイヤル』→前夜祭
『慰めの報酬』→反省会
『スカイ・フォール』→祭り本番!
『スペクター』→後夜祭
『ナイブズ・アウト』→え?どなた??バディ違い?

なら『ノータイム・トゥ・ダイ』は
究極の「打ち上げ」でしょうかね。


このシリーズをリアルタイムで追えたことが
何よりの幸せです。


僕はかつて
『ゴールデン・アイ』オナトップ小学生でした。

6年の学芸会は【走れメロス】で
僕らNintendo64キッズは
丸めたプリントを手榴弾に見立てて
「ナターリァ!援護しろぃ!!!」
と練習そっちのけで体育館ではしゃいでおりました。

そして中学生。

「はぁ『ダイ・アナザー・デイ』で007は終わった……
これからは『MI:2』やで!!
ぼ、ぼ、ぼボン・ジョヴィ??
フリークライミングからサングラスしゅばばっ!
顔ムケムケで2丁拳銃!白い鳩がぶぉーーっ!!
おまけに一人サイドカー乗りやて!!
トム・クルーズってやっぱ最高だな!!」

やがて高校を卒業し

「『MI:3』か~何かイマイチだったなぁ……
もっと派手でクールな感じちゃうかったっけ??

お、なになに007がリメイク!?主演が?誰よ?
おいおいダニエルはラドクリフだろ??
まぁ観て…………
ぶびーーー!!めちゃカッコいいし渋いし
ワイルドだしキレキレだしマティーニだし!なんじゃい!!ちょれえぃ!!」

となった19歳の冬が懐かしいです。


それからもう15年。
性的マスコットだったボンド・ガールは
共に並び立ち、時に先を進むボンド・ウーマンへ。


正直、設定や細かい疑問点、謎の演出とか
気になることは多々あります。

それでもこの作品を
最後まで演じきったキャストと
初抜擢で大役を任された監督、その他多くのスタッフさんに敬意と感謝をこめて

ありがとうございました。
お疲れ様です。


残りの思いの丈は時間があるときに。