桃子

007/ノー・タイム・トゥ・ダイの桃子のレビュー・感想・評価

4.5
「引退映画」

3度の延期の末、ようやく公開になった。最初はひとりで見に行くつもりだったのだが、夫が一緒に行こうかなと言い出したので、久しぶりに夫婦そろって映画館へ。ここでレビューを書き始めてから、夫婦で映画を見に出かけたというパターンは初めてだと思う。夫とふたりで見るなら、こういうブロックバスター映画が最適である。たしか「スペクター」も「スカイフォール」も一緒に見に行ったような気がする。内容はふたりとも全く覚えてなかったけど(笑)
2時間43分という長さは、シリーズで最長だそうである。たしかに見ていて長いなあと感じたが、退屈する場面はいっさいなかった。次から次へとはらはらドキドキのシーンがこれでもかとたたみかけてくる。相変わらずお金に糸目をつけずに作っている様は、さすが007シリーズだなあと感心した。
見終わってから、夫が事前にネタバレを読んでいたことを白状した。あらら。あんな壮大なネタバレを知ってから本編を見て、驚愕度が落ちなかったのかしら。私は自分の映画鑑賞のポリシーを貫いて、予告編はおろか、事前情報は一切知らぬまま見た。いやあ、驚いたのなんの。腰が抜けそうになった。何に驚いたかは、ネタバレになるので言えない。是非、映画館で確認してください。
今回の悪玉のサフィンを演じている俳優さん、どこかで見たことあるなあとずっとモヤっとしてたのだが、ラスト近くでようやく思いだした。「ボヘミアン・ラプソディ」でフレディ・マーキュリーを演じていた人だ!ラミ・マレックね。あと、「ナイヴスアウト」で嘘を付いたら吐いてしまう看護師さんを演じていたアナ・デ・アルマスがカクテルドレスを着たまま壮絶なアクションを披露していた。CIAの新人エージエントの役である。台詞の中で「3週間ほど訓練しました」と言っていたけれど、これは事実なのかもしれない。
あとは、何と言っても大ファンであるレア・セドウ。前作の中身をすっかり忘れているので、序盤はいまいちマドレーヌに感情移入できなかった。でも、見進めていくうちに、彼女のボンドへの愛情が伝わってきて胸がキュンとなった。もちろん、ボンドのマドレーヌへの愛情も同様である。イタリアのマテーラでの旅行のシーンがめっちゃ素敵だった。激しいカーチェイスシーンもあって、ボンドカーの凄さに口がぽかんとなってしまった。
私は見逃してしまったのだが、夫はエンドロールの最後に「続く」と書いてあったと断言した。え?あのエンディングなのに続きを作るの??とびっくりした。でも、よく考えてみたら、いろいろなシチュエーションで続編は作れるだろう。今回、ダニエル・クレイグは007映画つまりジェームズ・ボンド役から引退した。引退映画として、これ以上のものはないだろう。
これから、夫とふたりでアマプラで「カジノ・ロワイヤル」「慰めの報酬」「スカイフォール」「スペクター」を鑑賞しようと思っている。ダニエル・クレイグ、ほんとにボンド役お疲れ様。ドライ・マティーニで乾杯!!
桃子

桃子