井葉

007/ノー・タイム・トゥ・ダイの井葉のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

 まさか007で泣くとは思ってなかった。

 観る前はサムメンデスの後に大丈夫か?と心配していたが冒頭のアクションからもうバチバチにキマった美しい構図のシーンばかりでそんな心配は一気に吹き飛んだ。
お恥ずかしながらキャリーフクナガ監督の作品は観たことがなかったのだが、監督の持つ資質なんだろうキメのショットと007特有のクラシックなエレガントさみたいなものがバッチリ噛み合っていると思う。
 アクションも単純にハラハラして飽きなかったし、キメの構図があるかと思えば長回しの泥臭さいアクションがあったりとバランスもよかった。
 そして前作同様それぞれのキャラのアンサンブルもいい!特にちょっとしかでないアナデアルマスがかっさらってた感がある!

 ボンドの子供やボンドの死なんて、正直このシリーズにおけるタブーを踏みまくっている。ダニエルクレイグ版の完結だからこそ許される一発ネタ。そこは正直賛否あると思うが、俺は好きだ!
死ぬなんて思ってもいなかったボンドが本当に死ぬ流れになった時、思わず涙が流れた。いつまでも引き伸ばさず時間を使い切って、やり切って終わりたい。そんなダニエルクレイグの気持ちを代弁しているようなラストだった。

 それにエンドロール後の一文でさらに感動した。ダニエルクレイグ版は死んだが、007は、ジェームズボンドは、まだ死なない。まさにNo Time to Dieだ!


 正直、やっぱりハビエルバルデム、クリストフヴァルツの後のラミマレックの悪役は弱い気がするし、結局何がしたいのかイマイチわからないし、今更そんな兵器をマクガフィンでやる?とか思わなくもないが、ダニエルクレイグ版完結として文句なく面白かった!!
間違いなくこのシリーズに新しい風を吹かせてくれたダニエルクレイグを讃えたいし、次はどんな007になるのか楽しみだ!!
井葉

井葉