ドーナッツ

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのドーナッツのレビュー・感想・評価

3.5
007シリーズ25作目、ダニエル・クレイグ版ボンドの5作目にしてラスト作。
007を引退し、ジャマイカで隠居生活を送っていたボンドのもとに、旧友のフィリックス・ライターが助けを求めにきたことで平穏な暮らしを終わりを告げ、誘拐された科学者の救出という任務に挑む話。

5作が繋がっている、1人の女性に固執するなど今までのボンドにはない設定。ボンドの設定を固定する必要はないと思っていて、あの世界観が保たれていれば問題ない。特にレトロなオープニング。今作も決まってた。最高。

ただ、肝心の内容がピンとこなかった。
がばがばの設定は指摘するまでもなく、国を跨ぎまくったせいか話が分断されがち。もっとスムーズに展開できなかったのかな。
なにより敵が弱い。タイマンであんなに弱いラスボスは初めて観た。ジャケットで主張するほどの存在感なかった。
あと、最強の化学兵器持ってるのにあんなに簡単に侵入させては…そもそも動機も弱いし、もう少しなんとかならなかったか。
あのラストは良かったけど。

観賞後は164分の疲労、全作スクリーンで観てきたクレイグボンドの喪失感と脱力感でなかなか席を立てなかった。
なにはともあれ、次の007が楽しみ。

2022年5月、2回目。