ChunChun

私がモーガンと呼んだ男/私が殺したリー・モーガン ジャズ史に刻まれた一夜の悲劇の真実のChunChunのレビュー・感想・評価

4.5
様々な名盤でリーにお世話になりながら、ジャズロックに辟易する私は、個人的に彼のリーダーアルバムに手をつけない愚行を犯していたのだけれども笑 映画を観た誰しもが、ジャズ史における大事件の印象を大きく覆されるのではないか、と思う。才能に塗れながらドラッグに塗れたリー。ドブ川から彼を救ったヘレン。睦まじき二人に待ち受ける余りに悲惨な結末。けれども、立ち直らしてくれた最愛の人によって、渡した護身銃によって殺されるあまりにも出来すぎたドラマは、私が思うにヘレンが伴侶として、マネージャーとして、彼を本物の伝説にさせるための、最後の務めに思えてならないのだ。冒頭からながれるサーチフォーザニューランドに痺れるのは勿論、海辺の景色に流れるライクサムワンインラブはもうまともには聴けないだろう。余談だが、ショーターのブレイキーの真似が良かった。ブレイキーの映像が格好良すぎる。
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