ほおづき

顔たち、ところどころのほおづきのレビュー・感想・評価

顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)
4.5
おばあちゃんになった『5時から7時までのクレオ』の監督さんが、フォトグラファーと組んで作った映画。
フランスのいろんな町や村を転々として、その所々で撮影した人々のモノクロ写真を、巨大に印刷して建物の壁に張りながら旅をするドキュメンタリー。


これ物語はないんだけど、なんだかすごくよかった。
働く人々の”仕事”の瞬間を切り取って壁に張っていく感じや、各地を巡る中で出逢う土着の人たちとの交流を見ながら、あー今も世界中で様々な人が息づいているんだなぁって感じてしまった。

そして、旅の途中で立ち寄る素朴なカフェ、港、見かける放し飼いのヤギ、歴史を感じる壁、窓ガラス、石甃、鐘の音・・・
それらフランスの何気ない田舎の風景を見てると、ほんとにフランスに行きたくなる。あ~1か月くらいかけてフランス旅行したい・・・



あと、この監督のおばあちゃんそのものがジブリ映画に出てきそうなキャラデザしてて笑える。しわの入り方とか、目力の感じとかファッションとか。
今にも「殺すがいい。簡単なものじゃよ。ジルを殺したようにの!」って言い出しそう。

そういえば監督さん自身が写真やる人なのね。だから『5時から7時まで~』は構図がおしゃれだったのかと納得。