試写会行きました!
仏映画界の名匠アニエス・ヴァルダと若手アーティストのJRが共同監督を務めたロードムービースタイルのドキュメンタリー!
“ヌーベルバーグの祖母”とも呼ばれ、女性監督の先駆者としてカンヌ国際映画祭やアカデミー賞の名誉賞も受賞している88歳のヴァルダと、人々の大きなポートレイトを街に貼るプロジェクトで知られるストリートアーティストJR。親子ほども年の離れた2人がフランスの田舎をトラックで巡りながら、市井の人々と接し、作品をともに作り、残していくいく旅の様子を記録した。2017年・第70回カンヌ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞、トロント国際映画祭で最高賞の観客賞など、各国の映画祭で受賞を重ねる。
フランスの田園風景とそこで暮らす人々の顔写真がマッチした芸術性の高い作品! 家屋や工場、廃屋など、壁面が使える所に、どんどん街の人々の顔写真を大伸ばしして、貼ってゆくヴァルダとJR。一見、無造作に顔写真を貼り重ねているように見えるが、その仕上がりは一貫性と一体感に溢れており、正にアート。
また、制作過程ではお互いの意見を出し合いながらも、衝突するのではなく、助言し合う形で作品をより高い次元へと昇華させており、これが芸術家の創造力なのかと感嘆させられる。そこで暮らす人々の生き様が、手に取るように伝わってくる気がした。
