she

顔たち、ところどころのsheのレビュー・感想・評価

顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)
3.9
鑑賞直後に樹木希林さんの訃報を知り、劇中でヴァルダから醸し出される最期の予感がより現実味を帯びた気がした。なんだかタイミングがタイミングすぎて絡ませて考えずにいられない。2人の対談とか面白そうだからいつか聞いてみたかったな。

自分にとってヌーヴェルヴァーグは教科書にのってる遠い昔のことっていう感覚で、アニエス・ヴァルダがまだご存命だったことすら知らなかった(失礼すぎ)。ゴダールとアンナカリーナの家に旦那のドゥミと遊びに行った話を聞けたのが幸せだったなぁ。そんな場面に出くわしたら豪華すぎて卒倒しそう。もはや伝説みたいな人の今をみるのは不思議な感覚だった。「はなればなれに」のオマージュは疾走感と強い生命力を感じて泣きそうになった。何よりヴァルダが楽しそうにしてるとこっちも嬉しくなる。

ゴダールはほんとクソだ笑。でもそんなゴダールももう長くないと考えると勝手に悲しくなる。人は死ぬんだなぁ。ロードムービーって儚くて好き。
she

she