Kazuma

顔たち、ところどころのKazumaのレビュー・感想・評価

顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)
5.0
シネタマリスのロゴを『アニエスの浜辺』以来スクリーンで。その時点で泣く。
冒頭からデュラス的な会話で幕を開け、ヴァルダの作品のアーカイブ。当て所ない旅路の中で息をするように芸術を体現していく2人の姿と、とにかく人間への無償の敬意が止まらない。
鐘のシーンとヴェルダの視点を表現したシーン、海岸のトーチカの無常さ、『はなればなれに』ごっこ。アンリ=カルティエ・ブレッソンの墓地でヴァルダの口から語られる言葉の重さ。
そして序盤から登場する『マクドナルド橋のフィアンセ』がフックとなってのJLGのくだり。半世紀経ってもジャン=リュックに振り回されて傷付くヴァルダの姿に心打たれる。
最高を通り越してまじで人生。一生観ていたい。
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